「100玉そろばん」と呼ばれるものをご存知ですか?
その名の通り、100個の玉が並べられたそろばんです。
いわゆる「そろばん」とは異なり、子供用に作られたもので、数の理解を助けるアイテムとして、幼児教室などでもよく見かける知育玩具です。
あまりなじみのない方もいらっしゃると思いますので、今回は、100玉そろばんの基本情報や、無理なく続けられる具体的な使い方をご紹介します。
100玉そろばんとは?
100玉そろばんとは、その名の通り、100個の玉が並べられたそろばんです。
玉が1段に10個ずつ、10段並べられています。
外枠は木製の商品が多く、ぱっと見の印象は似た形状のものが多い印象ですが、そろばん玉の色や形状が違ったり、セットの内容も商品によって内容は様々です。
そろばん玉の形や色
そろばん玉の多くは、通常のそろばんとは異なり、球状をしています。
(いわゆるそろばん玉の形をした、100玉そろばんもあります)
玉の色は、1段ごとに色が異なるカラフルなものや、玉が5つずつ色分けされているものなどがあります。
カラフルな商品は、子供の興味をひきやすく、色の学習も一緒にできますし、5つずつ色分けされている商品は、「5」という数量をかたまりとして意識しやすいため、より学習向けだといえるでしょう。
価格帯
100玉そろばんの価格は、2,000円〜3,000円前後の商品が多く、中には1万円を超えるものもあります。
期待できる知育効果
100玉そろばんを使うことで、「かず」を視覚的にとらえる力を養うことができます。
「かず」の量感をつかんだり、「かず」を合成・分解することで、算数の足し算や引き算の土台を作ることができたり、、、100玉そろばんは、「かず」の理解を促すのにぴったりのアイテムなのです。
▼「かず」だけではなく、「かたち」も算数の大事な分野の一つです。「かたち」を楽しく学べる「タングラム」について、こちらの記事でご紹介しています。
100玉そろばんの効果的な使い方
「そろばん」というと習い事のイメージがありますが、子供向けの100玉そろばんは一体どうやって使ったらいいのか、気になりますよね。
そこで、ここからは100玉そろばんのおすすめの使い方をご紹介します。
小学校入学前後まで使える100玉そろばんですが、今回は、低年齢でも楽しめる方法を取り上げます。
※対象年齢より低い年齢の場合は、使用するかどうかはご自身でご判断ください。
①自由に玉を動かす
100個のそろばん玉を好きなように動かして遊びます。
小さな玉を一つずつ動かすことで、指先のトレーニングにもなります。
②数唱しながら一つずつ動かす
100個のそろばん玉を全て右側に寄せ、大人が「1、2、3、、、」と数唱しながら、一つずつ玉を左側に動かしていきます。
低年齢のうちは、インプットが中心になりますので、子供の集中力が続いている間に早めに切り上げるようにしましょう。
「今日は1から10まで」「今日は21から40まで」というように、無理のない範囲で取り組むことが、長続きの秘訣だと思います。
③1から10の階段をつくる
100個のそろばん玉を全て右側に寄せます。
大人が「1、2、3、、、」と数唱しながら、1段目は1つ、2段目は2つ、3段目は3つ、、、というように階段を作っていきます。
④10の補数を学ぶ
③の階段の状態からスタートします。
大人が「1と9で10」、「2と8で10」、「3と7で10」と言いながら、1段ずつ、右側にある玉を左側に動かします。
「あといくつで10になるか」という「10の補数」を視覚的にとらえることができます。
⑤「かず」の量感を学ぶ
100個のそろばん玉を全て右側に寄せます。
例えば、「3を取るね」と言いながら、3つの玉を左側に動かします。
「1、2、3」と言いながら一つずつ動かしてもいいですし、3つの玉をかたまりとして動かしてもいいですね。
左側に寄せられた「かず」のかたまりを指して、「3だね」や「3つだね」と声をかけることで、よりインプットが進みます。
続いて、お子さまの理解に合わせて、「3を取って」「2つ動かして」と、お子さま自身に玉を動かしてもらいましょう。
「1、2、3、4、5、、、」と数唱はできても、意外と「かず」を実数としてとらえることは、子供にとって難しいことのようです。
無理をせず、お子さまが「できた!」と楽しくできる難易度に調整しながら、やってみてください。
まとめ
今回は「100玉そろばん」について、使い方を中心にお伝えしました。
「かず」の理解を促すのにぴったりの100玉そろばん。
幼児期からできる算数の土台作りにご興味のある方は、ぜひ試してみてくださいね。